中国系列の通販サイトなどの商品から危険な有害物質や発がん性物質が見つかったという事で、最近日本でもニュースになっていますよね。
中国系のサイトは、ともかく値段が破格で、品数も多い。ものによっては質が高いものが安く売られていたりと、お買い物上手さんたちの間では割と頻繁に利用する方も多いはず。
とはいえ、安全性に関しては、見て見ぬふりはできませんよね。
特に、子供向け商品など大人より体が未熟で、今後どのような影響が出るのかも不安です。
ということで、今回はTEMUという通販サイトにおいて、発見された有害物質に関してまとめています。
他、SHEIN、アリエクスプレスに関してはこちらをどうぞ。
追記: 10月22日更新分 ↓ ここ最近はアリエクスプレスの商品が多いようです!
Contents
Temu発がん性物質一覧まとめ(10/22時点)
ここからは、実際に有害物質等が発見された商品を見ていきます。
※ 掲載の商品は、下記の韓国サイトを参考にまとめています。基準値と書かれたものはすべて韓国国内の基準値になります。
服
登山服
詳細:*ニッケル溶出量基準値1.4倍超 – 基準値:0.5μg/cm2/week以下 |
子供用メガネ
テム子供用メガネフレームとサングラス
詳細:*鉛(有害元素溶出)が基準値比 |
帽子
*PH 9.3 (基準値 4.0~9.0) |
サンダル
・鉛含有量基準値 1.2倍超(発灯) / 11.2倍超(インソール)
*フタレート系可塑剤基準値 176.5倍超(発灯) / 83.3倍超(インソール)
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シャーペン
販売元:シャーペン(TEMU)
詳細:
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フタル酸塩系可塑剤(DBP)
- アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
- 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
- 呼吸器への刺激のおそれ
- 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害
- 水生生物に非常に強い毒性
- 長期継続的影響により水生生物に毒性
引用: 厚生労働省
※欧州連合では、DBPはおもちゃや育児用品などに使用することが禁止されているそうです。
子供服
販売元:TEMU
詳細:*物理的・機械的試験不適合 (ショルダーストラップ長さ規定不適合、12.5cm) |
スライム
販売元:スライム(TEMU)
詳細:*防腐剤(MIT、CMIT、CMIT+MIT) |
防腐剤(MIT、CMIT、CMIT+MIT)
さまざまな製品で微生物の増殖を防ぐ防腐剤として広く使用されている化合物の一種として使われています。
一部の人にアレルギー反応を引き起こす可能性があり、人体に吸収されれば気管支炎症を誘発し、ひどい場合は死に至らせることもある。
子供用お風呂
販売元:子供用浴槽 Temu
詳細:製品内部警告表示ステッカーで有害物質を検出 |
フタレート系可塑剤(DEHP)
- 眼刺激
- 呼吸器への刺激のおそれ
- 発がんのおそれの疑い
- 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
- 授乳中の子に害を及ぼすおそれ
- 長期にわたる、又は反復ばく露による臓器の障害のおそれ
- 長期継続的影響によって水生生物に有害のおそれ
引用:厚生労働省
※ 国際がん研究所が指定した人体発がん可能物質(ヒトに対しておそらく発がん性があるグループ2B等級)
※ 欧州連合 (EU) では、DEHPの使用が厳しく規制されており、おもちゃや育児用品などに使用することが禁止されています。
カドミウム
長期間の暴露により腎臓、肺、肝臓 に障害を生じることで知られている。 特にカルシウム代謝を阻害し、栄養上の欠落等 の要因と複合して骨粗鬆症、骨軟化症を発症させる可能性が指摘されている。
引用:環境省
日本でも富山県神通川流域に発生したイタイイタイ病が有名で、カドミウムが体内に蓄積することで、腎臓の障害や体中の痛みなどの症状が出ました。
※ 妊娠中の摂取は、胎児の脳の発達に影響を与え、子供の学習や行動に問題を起こすこともある。
※ 国際がん研究機関 (IARC)は、カドミウムを「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」として分類
水泳帽子
販売元:水泳帽 Temu
詳細:鉛合流量基準値20倍超(表地コーティング) |
子供用イス
販売元:Temu
詳細:フタレート系可塑剤(DBP)基準値380倍超(パラソル軟部位)– 基準値:合計合計0.1%以下 |
フタル酸塩系可塑剤(DBP)
- アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ
- 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ
- 呼吸器への刺激のおそれ
- 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害
- 水生生物に非常に強い毒性
- 長期継続的影響により水生生物に毒性
引用: 厚生労働省
※欧州連合では、DBPはおもちゃや育児用品などに使用することが禁止されているそうです。
食器
販売元:Temu
詳細:国内基準値(0.07mg/L)の97.4倍超を超えるカドミウム |
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販売元:Temu
詳細:国内基準値(0.07mg/L)の17.7倍超を超えるカドミウム |
カドミウム
長期間の暴露により腎臓、肺、肝臓 に障害を生じることで知られている。 特にカルシウム代謝を阻害し、栄養上の欠落等 の要因と複合して骨粗鬆症、骨軟化症を発症させる可能性が指摘されている。
引用:環境省
日本でも富山県神通川流域に発生したイタイイタイ病が有名で、カドミウムが体内に蓄積することで、腎臓の障害や体中の痛みなどの症状が出ました。
※ 妊娠中の摂取は、胎児の脳の発達に影響を与え、子供の学習や行動に問題を起こすこともある。
※ 国際がん研究機関 (IARC)は、カドミウムを「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」として分類
綿棒
販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対して22倍 検出 |
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販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対する4倍 検出 |
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販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対して1.9倍 検出 *真菌数基準値に比べ16倍検出 |
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販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対して1.47倍検出済み |
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販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対して3.67倍 検出 |
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販売元:TEMU
詳細:細菌数基準値に対して36.67倍 検出 |
綿棒は、一般的に綿球表面の開封までの抗菌性能を保証していて、細菌を全く増殖させないことが基準となっています。
よって、菌が発見されること自体アウトです。
そもそもTemuとは?
そもそもTemuって中国の会社なのでしょうか?
TEMU
全世界で2023年のアプリダウンロードランキング1位
サービス開始から約半年の2024年1月で、1500万人を突破
運営元はPDDホールディングス
中国において農産物を柱の一つとするソーシャルコマースプラットフォー「Pinduoduo」と米国で高品質で低価格な商品を提供するeコマースマーケットプレイス「Temu」を運営しています。
CEO 黄崢(Huang Zheng)
1980年に浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)生まれ。工場労働者家庭に生まれながら数学オリンピックでメダルを獲得するほどの学業優秀者だった。浙江大学コンピュータ専門学校を経てウィスコンシン大学マディソン校に留学し、2004年にコンピュータ学修士を取得。
卒業後、入社した米グーグル(Google)で中国事務所設立に参加。
主に中国から仕入れた低価格の商品を取り揃え、アメリカ、ヨーロッパ、アジア圏に安く売りさばくという手法をとっています。
消費者の我々ですらあれほど格安の商品を購入できるのですから、元値いったいいくらで工場で作っているのでしょうね…。世界の裏を見た気がして、いろいろ衝撃です。
Temu返品はできるの?
Temuの返品ポリシーは以下のようになっています。
購入手続き(注文)から90日以内であれば、自己都合でも商品の返品が可
返品申請してから14日以内に返品パッケージを返送すること
返品対象外の商品ではないこと
ただ、残念ながら使用していたら返品はできません。(どこもそうでしょうが…)
特に、今回こういった物質が発見されたという事実は、Temu自体何らアクションを起こしていませんので、対象の商品に関しても、使用していた場合、返品不可となっています。
Temu発がん性物質使うとどうなる?
今回、Temuで発見された有害物質が以下の通り。
- フタル酸塩系可塑(DBP)
- フタレート系可塑剤(DEHP)
- 防腐剤(MIT、CMIT、CMIT+MIT)
- カドミウム
- 鉛
そもそも基準値とは、人体に影響がないように様々な試験を経てと定められたもの。それらを大きく超えるとなると決して無視できるものではありません。
特に、カドミウム、そして鉛。
長期にわたり鉛やカドミウムを摂取すると、神経や腎臓を傷つけてしまい、慢性の中毒になるおそれもあります。
中国の国際食品包装協会が、 色鮮やかな食器は重金属が多く含まれる危険性が高いと消費者に注意を促すほどです。
今回の食器、陶磁器をお持ちの方は、使用を控えた方が、良いと言えるでしょう。
基準値の違いは?
韓国基準値 | 日本の基準値 | |
フタル酸塩系可塑(DBP) | 規格値0.1% | 規格値0.1% |
フタレート系可塑剤(DEHP) | 規格値0.1% | 規格値0.1% |
カドミウム | 0.07mg/L | 0.5μg/ml |
鉛 | 0.8mg/L | 2μg/ml |
(韓国)カドミウム…食品に接触する部分から溶出されるカドミウムの量は、1リットルあたり0.07 mg以下
(日本)カドミウム…深さ≧2.5cm 容量<1.1Lで、0.5μg/ml
(韓国)鉛…食品接触面積1平方センチメートルあたり、溶出される鉛の量は0.8 mg未満
(日本)鉛…小物(体積容量容量1.1 L以下のもの)は0.5 mg/L以下
※食品医薬品安全処(KFDA・韓国)と日本の食品衛生法の基準を参考にしています。
韓国の方が、基準値が厳しいのですが、基準値を大きく外れた商品ばかりのため、どの商品も正直アウトとなっています。
今後、更に検査対象商品が増え、問題が発覚していくかもしれません。
しっかり注視していきましょう。
以下、ホームページにて最新情報を確認できます。
※ 掲載の商品は、下記の韓国サイトを参考にまとめています。基準値と書かれたものはすべて韓国国内の基準値になります。